
前回、『大杭橋』と『謎の隧道』を探検し終えた私たちは、勢いそのままにさらなる秘境を求めて小諸の山中を迷い進んでいた。
現地調査に向かう際には事前の予習が肝心なのだが、人生と一緒で行き当たりばったりに行動をしている私たちにそのような計画性は皆無だったのである。


しかも、今回の場所はインターネット上にも情報があまり無かったために、辿り着けるか不安でしたね。

除雪もされていないような道を歩き進んでみては、全然その場所と関係なく、戻って出直しつつ・・・
あちこちさまよいながらも・・・
手掛かりである深い竹林にたどり着いたのである。


情報によると、この竹林の奥深くに幻の隧道が眠っているらしい・・・(どきどき
私たちは、はやる気持ちを抑えて慎重に歩を進めました。
ガサガサッ。
そして・・・

『あ、あれは!!!!』ガサガサッ!

『あった!見つけたぞーー!!』ガサガサガサッ!!

『やったー!』ガサガサガサガサッ!!!
まるでゴキブリが如くガサガサッと竹林を分け進んで行き、ついに目的の地へとたどり着いたのでした。

(こ、これはすごい・・・・)
われわれの人生よりも、はるかに長い悠久の時を刻んできた隧道周辺の空気感を目の当たりにして、
ただただ、たたずんでしまいました。

そのものの写真だけですと、(え、これ蓋のされてない側溝をアップで撮っただけなんじゃないの?)と、思われるかもしれませんが、人と対比すると規模の大きさが分かります。
石垣の高さは3~4m、長さは20m~25mくらいあるでしょうか。

ここだけ谷になっていることもあり、竣工されたと言われる100年前くらいから空気もそのまま滞留し続けているような、神秘的で不思議な感覚に包まれています。

まるで遺跡の入口のようです。

山の中の坑門は初めて見ましたが、あまり人も訪れないであろう場所なのでゴミなども捨てられていなくて、本当に良い状態で自然に保存されています。

トンネルの間近まで行ってみたかったのですが、一度降りたらさすがに道具なしで登るのは厳しそうでしたので、次回装備品に<ロープと懐中電灯>を加えて、チャレンジしたいと思います。

よーく見ると、坑門右側の角にここに降り立った先人が、這い上がる時に使った木の枝が立てかけてあるのが分かります。(ロープがあっても、のぼるのに苦戦したとの事です。)

去りがたい気持ちを抱えながら、去ってゆきます。

さようなら~。

小諸・B級スポット探検史1stシーズン 完。